尊龍客運



113-FB 台北:市民大道
 台北市内を威圧感を持って金色の大きなバスが走るのを見たことがある人も少なくないと思うが、尊龍客運(Dragon Bus)の台北-台中間に運行されているバスである。豪華バスの元祖的存在で、勿論、2列の総統座椅装備である。しかし、按摩機能は搭載されていない。阿羅哈客運のような小姐の走行中の車内サービスもないが、他社バスと異なり、限界ギリギリまで背丈を上げたフルサイズの2階建バスで、他の豪華バスよりも着座位置での目線高さが高く、全ての車を見下ろす優越感がウリ。
 台北-台中間を約2時間半で結ぶ。台北は捷運(MRT)木柵線の忠孝復興車站下が起終点であるが、2005年夏、国道客運總站(高速バスターミナル)が台鐵・台北車站西に運用開始した際、ここからの始発と変わった。しかし、忠孝復興を発車するのは国道客運總站発の約20分後となる。台中まで、途中の高速道路は北二高経由であるが、他社と異なり深坑IC(動物園そば:基隆→台北の福和客運と同じ)を利用するため、台北市内、ICでの渋滞の影響をあまり受けない。台中は中清、朝馬の両ICの乗傳站に立ち寄るので、台中市内の走行で夕方など1時間を要するのは頂けない。
 台北-台中の料金は阿羅哈客運並。忠孝復興(台北発)と中清(台中発)で水、菓子(チョコレート系)、お絞りの配布と、飛行機よろしく、站の小姐の安全装備の説明、設備の利用方法などの説明(北京語)が車内で行われる。

647-FB 台北:敦化北路
 車内はエンジ系の色あいの椅子と黄色系の椅子の2種類が存在する。共に他社と異なり、車内が明るく重々しくなく、清楚な感じ。どちらの色もレザーシート。オットマン兼ステップの駆動モーターは力強い。座り心地は阿羅哈客運の包み込むような軟らかさと異なり、ちょっと硬め。しかし、東洋人向きにはしっくりくるサイズで、筆者は阿羅哈客運よりもこちらの椅子のほうが、バスから降りた際、妙な疲れが残らないので好きだ。阿羅哈客運の最後尾の椅子は3列であるが、こちらは4列なので損をした気になる。切符購入時、20番あたりの席を言われたら交渉するか下班(次の便)を希望しよう。

 TVは他社よりも一回り大きな画面であるが、放映されているチャンネルは1つ(切替機能はあるのだが・・・)で、市中ではTVの新聞台、高速走行中は映画を放送。ゲーム機能は付いていない。フルリクライニング状態での視聴は快適だが、椅子を起こすと大きな画面が禍して邪魔以外の何物でもない。

 トイレは車体中央部の階下にあるが、車高が高いだけに、他社バスに比べて天井が高い。しかし所詮は車内トイレ。やはり狭い。トイレ付近の座席では、たまにそういうにほいが。。。
 他社バスに比べて最前部座席の前方展望ビューは開放感と迫力がある。前面ガラスにゴテゴテ文字が描かれていない上、ややこしいミラーガラスでもなく、電光表示器もない。お奨めの席であるが、リクライニングしてくつろぐと前方視界は見れない。かぶりつきをした場合、料金分のくつろぎは得られない。また、外観写真を見てわかるように、最前列の側窓は小さいうえ、ピラーが来るため、側面視界は悪い。さらに、床面が前方ほどせり上がっているのでフットスペースに無理が生じている。
SPEC
シャシー&駆動系
 SCANIA製 FRSCA2(K114EB6X2NB)
・出力
 340PS  マニュアル・ミッション 後輪2軸

車体
 豊栄車体(台湾)製
・ナンバープレート
 106-FB~128-FB,
 622-FB~626-FB, 643-FB~648-FB

 チケットはカラー印刷の写真入りの豪華版。右の写真入部分は購入証明(証憑:レシート)として使用できるので切り取って持ち帰ろう。


 車内各席に備付けの安全説明。台湾では、よくバスが横転する事故があるので天井にハッチ。それと、窓ガラス撃破装置(ガラス割ハンマー)は台湾では定められた保安装置だ。
注:同型のバスが和欣客運に2005年に投入されたが、これは尊龍客運が24時間運行を止めたため余剰となった車輌を和欣客運に売却したもの。
ギャラリー

121-FB 台北總站

129-FB 台中:朝馬

台中:干城站

121-FB 台北總站

119-FB 台中:干城站

119-FB 台中:干城站

127-FB 台中:朝馬

中山高速(国道1号)

117-FB  台北總站前

625-FB  台中:教師新村

c台北:忠孝復興站
      宜蘭・羅東線
  台北から台湾北部山地を横断し、宜蘭・羅東を結ぶ。途中、坪林までは新店客運の市バスもある。2006年開通した世界一長い山間トンネルである雪山随道は、定員10名以下の車輌の走行しか許可されていない(防災上の問題?)ため、乗用車がさっと越えられる山間部を旧道の峠越えをする。
 車輌は全て右のようなマイクロバス。台北〜台中線と雲泥の差である。国光客運は基隆経由で宜蘭まで3時間半を要するが、こちらは一般道のみ走行で2時間半。山道のコーナーを攻め、乗用車や観光バスを山道でどんどん追い越すのでゆっくり寝ていられない。街中はトロトロ走り。途中、御茶處の坪林でタバコ休憩あり。
2006年12/21廃止予定

263-FE 復興南路にて
忠孝復興站にも立ち寄ります

817-FA  台北總站
台北発朝6時から2時間おきの運行

266-FE  坪林站にて
急須から出ているのは水
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